キャリアアップ
PR

【Will・Can・Mustフレームワークで未来を描く】20代、30代の薬剤師のためのキャリア整理術

もち💊
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

薬学部を卒業し薬剤師として薬局や病院などで数年勤務し仕事にも慣れたけど、「このままでここで働いていて良いのだろうか」と思う方も少なくありません。

特に20代後半から30代前半にかけて今後のキャリアについて悩む方は多いです。

初めは仕事を覚えることに精一杯だったけど、今は業務がマンネリ化してきて、このままでいいのかなと思います

上司がイキイキと働いていないし、昇進して待遇も良くなる見込みもないんです。10年後の自分の姿が今の上司だと思うと少し不安です

私自身20代後半で上司の姿を見て未来のキャリアに疑問をもち、自分は何がしたいのか?何を求めているのかを悩んだのちに30代前半で自身のキャリアのために転職をしました。

そこでこの記事では、今の仕事を続けていくことに疑問を感じている、今後のキャリアについて悩んでいる薬剤師が目指すキャリアを整理できるよう、キャリア整理術であるWill・Can・Mustフレームワークを解説します

この記事を読めば、Will・Can・Mustフレームワークを用いて自身の考え、仕事観を整理できるようになり今後のキャリアについて明確になります。

私自身が数年にかけて悩み、答えを出すことができた方法をまとめました。

今後のキャリアについて悩んでいる、仕事に対してモヤモヤと漠然とした不安がある方はぜひ最後までご覧ください。

薬剤師こそキャリアをしっかり選ぶ必要がある

薬剤師は専門職だから薬局とか病院でずっと働くイメージしかないけど

確かに薬剤師は専門職で、多くの方が現場で働いています。

しかし薬剤師でもエリア担当として管理側にまわり現場に入る回数が少なくなったり、会社全体のDI業務を行う、MRやCRO、卸や、コンサル、薬学とは離れた会社で働いている方もいます。

また将来的には、一時期の薬学部の乱立により将来的な薬剤師人口の増加と、調剤の機械化や薬歴のAI補助などにより薬剤師需要の低下が見込まれます。

一般的に働く人の供給が増え、企業の需要が減った場合、年収が低くなる傾向があることはご存知でしょう。

確かに10年前より薬剤師の年収は下がっている気がするわね

他の業種は賃金交渉で上がっているのに

このような環境変化のなかで将来的に金銭的にもやりがいとしても豊かに生活するには、客観的かつ体系的なキャリアの自己分析が必要です。

そのための方法がWill・Can・Mustフレームワークとなります。

Will・Can・Mustフレームワーク?聞いたことないけど

ではWill・Can・Mustフレームワークについて説明します。

Will・Can・Mustフレームワークはやりたいこと+できること+やるべきこと

Will・Can・Mustフレームワークは「やりたいこと(Will)」「できること(Can)」「やるべきこと(Must)」の3つの要素で、キャリアの方向性ややりがいを持って取り組める業務を考えるキャリアの自己分析ツールです

多くの会社で人材育成や、社員のキャリアプランの作成のために導入されています。

けど、今と10年後やりたいこともできることも変わっていると思うけど

その通りです。Will・Can・Mustは年齢や状況などで変わっていきます。その度に情報を更新してキャリアを整理できる柔軟なツールです。

では各項目について見ていきましょう。

Willとはやりたいことであり、将来のビジョン

Willは「あなたのやりたいこと」であり「将来こうなっていたい」というビジョンです。

誰かに与えられるものではなく、あなた自身の欲求です。

仕事だけではなく、学校やアルバイト、趣味で最も楽しかった瞬間や達成感を思い出すと見つけやすいです。

人に教えることが好きという場合には、新人の指導を行う部署を目指したり、効率よく物事を進められたときに達成感を感じた場合には、オペレーションを改善する部署や管理者に向いてるかもしれません。

もち💊
もち💊

最も重要なのがWillです。やりたいと思ったことは継続という動力を得て、成果に現れます。自身のWillを諦めないでください。

Canとはできることであり、現在の能力

Canは「あなたが今できること」でありスキルや経験を指します。

薬剤師の場合、調剤や服薬指導、在宅医療の経験だけでなく、コミュニケーション能力や薬局の管理能力なども含まれます。

これまでの仕事を振り返り、行ってきた業務や困難を乗り越えた経験など自身のキャリアの棚卸しをしましょう。

Mustはやるべきことであり、会社から求められる役割や責任

Mustは「あなたがやるべきこと」であり「会社から求められる役割、責任、成果」です。

自分自身のやりたいことだけをすることは仕事ではなく、会社や社会に貢献することが仕事です。

あなたが担うべき役割を理解することで、会社の目標と個人の目標との整合性が高まり、キャリアの満足度が向上します。

あなたに求められる役割を客観的に整理しましょう。

Will・Can・Mustフレームワークを活用したキャリアプラン作成のステップ

では実際にWill・Can・Mustフレームワークを活用したキャリアプランを作成する方法をお伝えします。

STEP1:Willを定める

あなたの経験や価値観からWillを定めましょう。

5年後、10年後にどのような薬剤師になっていたいか、実現したい目標は何かを明確にします。

尊敬する人(薬剤師でなくても構いません)や理想とするキャリアを歩んでいる先輩を参考にすることも良いでしょう。

もち💊
もち💊

あくまで参考にするだけです。あなたのやりたいこと、価値観はあなただけのものです。自分の心に従いましょう。

STEP2:Canを評価する

Canでは、あなたが持つスキルや経験、資格などを棚卸しできることを整理します。

例えば以下の内容です。

実践的スキル:調剤、服薬指導、在宅経験、管理薬剤師経験など

資格:研修認定薬剤師、小児認定薬剤師、日商簿記3級など

自身の他者より優っている点:新人教育が得意、人の機微に気付きやすく薬局に人間関係を良好に保つことが得意など

資格や立派なキャリアだけがあなたの「できること」ではありません。

患者さんから「ありがとう」と言われる回数が多いことは、他の人よりあなたが「できること」です。

STEP3:Mustを把握する

あなたが会社や社会から期待されている役割を把握しましょう。

・地域医療への貢献

・地域支援体制加算を取得するための服薬情報提供料の算定回数の増加

・リピート率を上げるための顧客満足度の向上

などが代表的です。

上司からのフィードバックを受ける機会があれば、Mustの指示をもらうことが多いでしょう。

エリア長から、加算ばっかとれと言われるからうんざりなのよね

もち💊
もち💊

確かに薬局も利益を出さなくては生き残れません。会社の目指すべき目標が加算であり、あなたのやるべきことが加算をとることであれば、それは「Must」になります。しかし、企業によっては加算を「Must」ではない所もあります。企業の「Must」とあなたの「Will」が全く会わないようであれば転職も考えるべきです。

STEP4:キャリアプランを計画する

最後に、Will・Can・Mustをまとめて具体的なキャリア計画を立てます。

一般的には「Will」と「Can」と「Must」が重なっているほどキャリアの満足度が高くなると言われます。

また、1年後、3年後、5年後の3つの時点の目標を立てると、より現実的に達成がしやすくなります。

もち💊
もち💊

しかし筆者は「Will」を一番大事にしてほしいと思います。「やりたいこと」であれば上達しますし、多様性に富み、転職のしやすい現在では活躍できる場所があるでしょう。私自身も「やりたいこと」のために大手を飛び出しました。この記事を読んでいる方には「やりたいことをやらない後悔」だけはしてほしくありません。

やり方はわかったけど、実際どうやってやればいいの?

ではWill・Can・Mustフレームワークを具体的に使っていきましょう。

Will・Can・Mustフレームワークの具体的な使い方と例

以下の人物を考えてみます。

  • 年齢・職種: 30歳、大手チェーン薬局の薬剤師
  • 経験: 調剤業務に熟練し、管理薬剤師を2年間経験
  • 悩み: 最近は学びが少なく、人事採用業務への関心があるが異動は難しい。将来家庭を持つかもしれないため、大手で働き続けることの安定と他の会社や環境での挑戦の間で迷っている。

Will

  • 人事採用や人材育成に関わりたい:新卒、中途薬剤師の採用や育成を通じて、組織に貢献したい。
  • 新しい学びと挑戦:調剤以外の業務に携わり、幅広いスキルを身につけたい。
  • 家庭と仕事の両立:将来家庭を持った際にも、安定した環境で働き続けられるキャリアを築きたい。

Can

  • 調剤・店舗運営の実務経験:処方解析や薬歴管理に熟練し、管理薬剤師としての経験が2年ある。
  • コミュニケーション・教育スキル:患者さんへの服薬指導や新人教育で培った対人スキルがある。
  • 組織理解と手続き管理:薬局業務の法令順守や衛生管理、スタッフのシフト調整ができる。

Must

  • 現職での責務を果たす:患者に安全に薬を提供し、管理薬剤師として店舗を運営する。
  • 組織の期待に応える:店舗の処方箋枚数の上昇や廃棄薬品金額減少を達成し、会社全体の純利益上昇に寄与する。
  • 安定した収入の確保:将来の家庭を支えるため、大手の福利厚生や安定した雇用を維持する。
キャリアプラン

短期のプラン(~1年)

  • 現職での成果を最大化:店舗運営・調剤業務の品質向上やスタッフ育成など、管理薬剤師としての成果を着実に積み重ねる。
  • 人事・教育業務への関わりを増やす:新人研修や採用説明会への参加など、現場にいながら人事関連の仕事を積極的に引き受け、将来の異動に備える。
  • ワークライフバランスと将来の家庭を意識:勤務形態や休日制度を確認し、家庭との両立を考慮した働き方を転職エージェントを用いて探す。

中期のプラン(1〜3年)

  • 専門資格や人事関連スキルの取得:研修認定薬剤師、小児認定薬剤師などの資格に加え、人事・労務関連の通信教育や外部研修を受けて知識を広げる。
  • 転職市場の動向を定期的に確認:求人情報や年収相場を調査し、自分のスキルがどのように評価されるかを客観的に把握する。

長期のプラン(3年~)

  • 人事や教育部門への異動を実現:実務経験と取得したスキル・資格を活かし、社内で人事採用や研修担当への正式な異動を目指す。
  • 転職も視野に入れる:大手チェーンで人事採用業務への道が閉ざされている場合、採用にも携われる中小の薬局や、薬剤師の人材系企業など「薬剤師資格+採用」分野の求人を探す。

このように作成するとキャリアが明確化されます。

まとめ:Will・Can・Mustフレームワークで自分だけのキャリアを描こう

Will・Can・Mustフレームワークを使うと、やりたいこと・できること・やるべきことを具体的に整理でき、実現可能なキャリアパスが見えてきます。

もし現職でのWill(やりたいこと)の達成が難しいようであれば、転職を考えることも重要です。

転職や自身の市場価値の情報収集は転職エージェントを使って効率的に行いましょう。

おすすめの転職エージェントはこちらにまとめてあるのでご覧ください。

あわせて読みたい
【20~30代薬剤師向け】初めての転職に最適な転職サイトおすすめ3選
【20~30代薬剤師向け】初めての転職に最適な転職サイトおすすめ3選

一度きりの人生です。

誰かに決められたキャリアではなく、「自分」のキャリアプランを作りあなたらしい人生を歩んでいってください。

この記事が少しでも助けになれば幸いです。

ここまで読んでくださった読者の方々ありがとうございます。

リンク先には公式サイトを掲載しておりますので、ご利用の際には使用いただけますと幸いです。

今後も皆様の役に立てるような情報を発信していきたいと思いますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

ABOUT ME
もち💊
もち💊
薬剤師/ファイナンシャルプランナー/日商簿記2級/TOEIC 735
新卒で併設型のドラッグストアに就職。管理薬剤師、薬局の新店立ち上げを経てスタートアップの中小薬局に転職。薬剤師の他に日商簿記2級、ファイナンシャルプランナー3級、TOEIC LR 735点を取得しています。 一人でも多くの薬剤師にお金に不自由ない暮らしをしてもらえるようお金の知識、キャリアアップ、ライフプランについて発信中です!
記事URLをコピーしました