ドルコスト平均法とは？【投資初心者の薬剤師が読むべき用語集】

投資を初めようと思うと必ずと言っていいほど聞く単語である「ドルコスト平均法」。

ドルコスト平均法という言葉は知っていてもメリット、デメリットについては詳しくない方も少なくありません。

聞いたことはあるけど詳しくは知らないわ。

そこで今記事ではファイナンシャルプランナーであり薬剤師でもある筆者が「ドルコスト平均法」の仕組みとメリットデメリットについて解説します。

これから「ドルコスト平均法」について知りたい、投資を初めてみたい薬剤師は是非とも最後までお読みください。

ドルコスト平均法とは定額積立購入すること

「ドルコスト平均法」は価格が変動する金融商品（株式や投資信託など）を定額で長期に購入する投資方法です。

もち💊

例えば投資信託を毎月1万円積み立てると決めて、機械的に毎月投資信託を買い付けることですね。

同じ金額を購入すると金融商品の価格が安い時は口数を多く買え、高い時は少ない口数となるため単価が平均化されることで、購入タイミングの分散により長期的なリスクを抑える効果があります。

どういうこと？結局「ドルコスト平均法」のいいこと、悪いことはなんなの？

では「ドルコスト平均法」のメリット、デメリットを見ていきましょう。

ドルコスト平均法のメリット

リスクを軽減できる

同じ金額を長期間にわたり機械的に投資することで、一括投資より損失のリスクがを軽減する効果があります。

株式市場の過熱により株価が上がっているところで一括投資をしてしまうと、熱が冷めて株価が下がった後（適切に評価された通常の株価）から利益が出るまでに時間がかかります。

もち💊

どのタイミングが一番株価が安く、今後すぐに株価が右肩上がりで上がっていくかは予想ができません。

特に初心者の場合ニュース等で株価が上がったタイミングで煽られて買ってしまい、その後すぐに下落するケースも少なくないため、「ドルコスト平均法」の大きなメリットの一つでしょう。

相場のタイミングを気にせずにはじめやすい

一括投資の場合なるべく割安に金融商品を買う必要があるため、購入のタイミングが重要ですが、「ドルコスト平均法」は毎月機械的に購入するためタイミングを気にする必要はありません。

投資の極意は「早く初めて、長く待つ」ことです。「イマ」はじめることが重要なのです。

初心者でも投資に挑戦しやすい方法である

「ドルコスト平均法」で投資する場合、毎月の投資金額や買付方法などを決めれば自動で積み立てられるので株価や基準価額を評価する高度な知識がなくてもはじめやすい方法です。

また、少額からはじめられることもあり、値下がりの心理的不安にも小さいことも初心者に嬉しいポイントです。

もち💊

楽天証券では毎月100円から投資信託の積立設定ができます。「試しにやってみる」ハードルが低いのでぜひ挑戦してみてください。

メリットがあればデメリットもあるのよね？

もちろんメリットもあればデメリットもあります。

次に「ドルコスト平均法」のデメリットについて説明します。

ドルコスト平均法のデメリット

単調な上昇相場では購入できる数量が少なくなる

相場が右肩上がりの場合には同じ金額で購入できる口数が減っていくため、早い段階での一括投資の場合の方が利益が大きくなることもあります。

もち💊

しかし、毎日、毎時価格の上下する金融商品で底値を狙うことは至難の業です。

利益を最大化する方法ではない

「ドルコスト平均法」はリスクを分散する手段であり、利益を最大化する手段ではありません。

利益を最大化するには底値で一気に買って、長期で持つこと、最高値で売ることです。

また、買うタイミングをずらして時間分散を図っている関係上、短期の投資には向きません。

購入手数料がかかる商品もある

毎月金融商品を購入するため、購入手数料のかかる商品であると手数料の負担が大きくなることがあります。

一方で、近年は購入手数料無料（ノーロード）の投資信託も増えてきており、手数料を気にしなくても良くなってきてます。

では実際に定額積立（ドルコスト平均法）と定量積立（毎月同数購入）を比べてみます。

投資信託をドルコスト平均法で購入した場合と月に定量を購入した場合の比較

定額積立（ドルコスト平均法）は毎月1万円分の株を買い、定量積立は毎月100株買ったとして３ヶ月の比較を行ってみます。

このように同じ投資額（3万円)だとしてもドルコスト平均法を用いた場合の方が、購入単価が下がり多くの株を手に入れることができます。

ドルコスト平均法は薬剤師の働き方にぴったりの投資方法

けどなんで株価を見て購入するより、「ドルコスト平均法」薬剤師に適した投資方法なの？

薬剤師の特徴として

が挙げられます。

「ドルコスト平均法」は若いうちから月に数万円を投資に回す余裕があり、お金以外に薬剤情報の取得や専門スキルの向上で忙しい薬剤師の時間を節約でき、比較的お金や投資の知識が少ない時点の薬剤師にとって最適な投資方法なのです。

もちろん方法だけ正しくても、正しい金融商品を選ばないと資産は増えません。

楽天証券やSBI証券のおすすめの投資信託を知りたい方はこちら（楽天証券、SBI証券)をご覧ください。

もち💊

薬剤師の収入であれば生活防衛資金を維持しつつ、月に3万円程度を投資に回すことは難しくないでしょう。

月に3万円を自動設定で４％の利回りで運用すると20年後には1000万円を超えます。

まとめ：薬剤師はドルコスト平均法でリスク分散をしながら資産形成をしよう

「ドルコスト平均法」は忙しい薬剤師でも再現性の高く資産を増やすことのできる方法です。

はじめから資産形成を加速させたい方は現金の一部を一括投資し、残りを「ドルコスト平均法」の積立投資という方法も良いでしょう。

資産形成においては、ドルコスト平均法のメリットとデメリットを理解した上で、NISAなどの制度や金融商品と組み合わせながら、自分のリスク許容度とライフスタイルに合った投資戦略を選んでください。

この記事で資産形成の第一歩を踏み出したあなたの将来が、より豊かで安心できるものになることを願っています。

もち💊

薬剤師/ファイナンシャルプランナー/日商簿記２級/TOEIC 735

X

新卒で併設型のドラッグストアに就職。管理薬剤師、薬局の新店立ち上げを経てスタートアップの中小薬局に転職。薬剤師の他に日商簿記2級、ファイナンシャルプランナー3級、TOEIC LR 735点を取得しています。 一人でも多くの薬剤師にお金に不自由ない暮らしをしてもらえるようお金の知識、キャリアアップ、ライフプランについて発信中です！