【阪神調剤薬局はきつい?】元社員に聞いた仕事内容・年収・働きやすさのリアル
大手チェーン調剤薬局への就職や転職を考えるとき、求人票や企業の公式情報だけでは「実際の働き方」まではわからず不安になる薬剤師も少なくありません。

大手チェーン薬局って安定してそうだけど、繁忙店の忙しさや休みの取りやすさは実際どうなんだろう?
そこで本記事では、阪神調剤薬局で2年間勤務した元薬剤師の方に、繁忙店での仕事内容・残業・年収・休暇の実態まで率直にインタビューしました。
大手チェーン調剤薬局への就職、転職を考えている薬剤師はぜひ最後までお読みください。
※本記事はあくまで1名の個人的な体験談であり、同社全体を評価・断定するものではありません。回答者の勤務は5年以上前のため、現在とは環境・待遇・社名等が異なる場合があります。一例としてお読みください。
(現在、阪神調剤薬局はスギ薬局傘下となっているため年収等の待遇も異なる可能性もあります)
※当サイトがランサーズで独自調査した匿名インタビューの結果となります。
基本情報
今回お話をお聞きした薬剤師の方の基本情報は以下の通りです。
・雇用形態:正社員(全国転勤の可能性あり)
・この会社での勤務年数:2年
・勤務当時の年代:20代前半
・勤務時期:5年以上前
まずは仕事内容についてみていきましょう。
仕事内容について
阪神調剤薬局での仕事内容を教えてください

一般調剤業務です。
調剤・OTCのバランスはどうでしたか?

調剤90%、OTC10%程度です。
1日の仕事の流れを簡単に教えてください

出勤→店舗内の掃除→分包機・レセコンなどの準備、発注確認→患者さんの来局ごとに処方箋受け取り、薬歴記載、薬品ピック、監査、投薬の調剤業務→交代で昼食休憩→発注業務→午後も午前同様の調剤業務→患者さん終了後、レセコン・分包機の電源オフなど後片付け→帰宅
という流れです。
勤務していた店舗での処方箋枚数と人員体制を教えてください

処方箋枚数は1日150〜200枚です。勤務薬剤師は常時、社員3〜4名+パート1〜2名、事務員は常時2名体制です。
在籍数としては、薬剤師が社員5名・パート5名、事務員は全員パートで4名でした。
働きやすさについて
残業はどのくらいありましたか?

変形労働時間制のため、残業はほぼ無しの勤務でした。ただ、忙しい時は週に1〜2時間の残業が生じることもありました。
忙しさについて、実際にはどう感じましたか?

内科・外科・小児科の3つの医院が近隣にあり、1日の処方箋枚数は平均150〜200枚と、とても忙しい店舗でした。患者さんが途切れるのは昼休みの1時間程度しかなく、その間に発注などの雑務をこなす必要があったため、ほとんどの時間帯で動きを止めることはなかったと感じています。
希望休や有休の取りやすさはどうでしたか?

非常に忙しい店舗で、休暇の取得がスタッフのシフトに大きく影響するため、希望休や有休は非常に取りづらかったです。
同僚や先輩後輩、上司への気兼ねから、休暇を取得することはできませんでした。他のスタッフも同様だったと思います。
応援勤務や異動の頻度はどうでしたか?

近隣に系列店舗はありましたが、お互いに応援勤務をすることはありませんでした。
医薬品の譲受譲渡は行っていましたが、勤務はそれぞれの店舗のみでした。
職場の人間関係や雰囲気はどうでしたか?

非常に忙しい店舗でしたが、先輩が後輩の指導や配慮をきちんと行ってくれる良い環境でした。
新しく入ったスタッフへの指導もどの人も丁寧で、新人が環境に慣れて仕事をこなせるようになるのもスムーズでした。
年収・待遇・評価制度について
年収推移について教えてください

入社時340万円、翌年360万円程度と記憶しています。この会社での勤務は2年間だったので、管理薬剤師などの役職は未経験です。

現在はスギ薬局の傘下に加わっており、採用ページもスギ薬局グループとなっています。
そのため年収も変化している可能性がありますので、詳しくは公式ページ、転職エージェントにお聞きください。
キャリア・役職ごとの年収・手当の推移について教えてください

勤務が2年間だったので、管理薬剤師の年収などは存じません。
ただ、当時の調剤薬局薬剤師の初任給としては平均的な水準で、役職がついても平均を大きく下回ることはなかったのではと感じています。
給与や待遇への満足度を教えてください

満足です。(5段階中4の評価)
給与・賞与・昇給について感じたことを教えてください

薬剤師手当を含む年収は、初任給としては妥当な金額だと考えています。勤務年数が長くなったときの伸びが良いのか悪いのかは、長く勤務していないのでわかりかねます。年収の中で賞与の割合は低かったと記憶しています。
評価制度についてどう感じましたか?

評価制度という明確な基準はなかったと思います。
管理薬剤師がスタッフの状況を定期的に上へ報告してはいたようですが、個人をどう評価するかの基準は明文化されておらず、個別面談のようなシステムもありませんでした。

勤務が5年以上前という点は考慮しなくてはいけませんが、「評価基準の明文化」や「面談制度」の有無は、スギ薬局傘下になった今でも面接時に確認したいポイントですね。
子育て・ライフイベントとの両立について
出産や子育てをしていくうえで、働きやすい職場だと思いますか?

繁忙店で欠員が致命的なため、出産をしながら勤務を続けることは不可能な職場だと感じました。私自身、出産を機に退職しました。
産前産後休暇・育児休暇・男性育休は取りやすい仕組みでしたか?

女性の産前産後休暇は非常に取りづらい職場だと感じました。男性の育児休業の取得は現実的に不可能で、取得している人はいませんでした。
研修・ノルマ、目標について
新入社員研修、キャリア採用研修の充実度を教えてください

新入社員研修は1日間で、翌日からは現場でのOJTのみでした。
ただ、無駄に長い研修期間があっても無意味だと思うので、最低限の研修で社会人としての常識を確認するだけのこの会社の研修は、良いシステムだと感じています。
ノルマや課せられた目標はありましたか?

OTC販売ノルマや、その他業務のノルマを課せられたことはありません。
処方箋枚数がかなり多く、日常業務をこなすだけでいっぱいでした。在宅やかかりつけ薬剤師の仕組みも今のようなものではなかったため、課せられるものはありませんでした。
阪神調剤薬局の良かった点・大変だった点について
阪神調剤薬局で働いて良かった点を教えてください

良い上司や先輩に恵まれたことです。スキルや能力の高い人たちで、仕事への取り組み方など参考にすべき点が非常に多く、後々の自分自身の薬剤師としての仕事への向き合い方に生きていると感じています。
そのような人と出会えて指導をいただくことができたことが良かったと思います。
「薬剤師の知識とスキルは常に磨き続けなければならない」と新入社員早々に教えてもらえたことは財産ですし、このような先輩たちがいたから激務に耐えられたと思います。
阪神調剤薬局で働いて大変だった点を教えてください

一般的には激務と言われる処方箋枚数で、一日中ひっきりなしに動いていなければならなかったことです。ただ、上司に理不尽に怒られることもなく、厳しくても親身に指導してもらえたので、大変というよりはやりがいや充実感が高かったです。
希望の休暇を取りづらかったのは大変だったと言えるかもしれませんが、先輩たちも同じだったので、それが苦になることはありませんでした。
入社前・転職前に知っておきたかったことはありますか?

入社前に具体的な昇給プランや賞与の伸びなど、待遇に関する細かい規定や休暇の取得しやすさは知っておきたかったです。
勤務する店舗による処方箋枚数の違いや転勤頻度の有無なども、詳しく知っていられればなお良かったと思います。
阪神調剤薬局の就職先、転職先としての評価について
阪神調剤薬局は薬剤師の転職先としておすすめできますか?

条件が合えばおすすめできます。
その理由を教えてください

大手の調剤薬局であり、労務面は中小の薬局よりしっかりしていると思うので、給与などの待遇面に納得できるのであれば安心して働けると思います。
店舗数も多く、パート・正社員とも採用枠を多く持っていると思うので応募しやすいと思います。
阪神調剤薬局に向いている薬剤師はどんな人だと思いますか?

大手の福利厚生や労務など、安定した雇用環境を確保して安定した勤務を続けたい薬剤師に向いています。どの店舗もそれなりに忙しいと思われるので、多くの処方箋をテキパキとこなせる状況判断能力に優れた薬剤師、忙しくても患者さんへの対応が疎かにならない、明るく丁寧な対応のできる薬剤師が向いています。
就職にあたっては、給与・昇給のプランや勤務体制をきちんと確認することをおすすめしたいです。
阪神調剤薬局に向いていない薬剤師はどんな人だと思いますか?

テキパキと仕事を進められず、一つのことにこだわり続けるタイプの薬剤師には全く向いていないと思います。
仕事の優先順位を瞬時に見極めて行動できない薬剤師は、処方箋枚数の多いこの会社の店舗ではついていくのが難しいと思います。仕事のスピードや判断に自信がない人は、処方箋枚数の少ない小規模な薬局の方が合っていると思います。
阪神調剤薬局への転職を考えている薬剤師に伝えたいことを教えてください

大手の薬局だけに、長時間労働や急な解雇など労務的な不安はないので、安心して就職できます。ただ、店舗数が多いため、正社員薬剤師は転勤必須と考えた方がよく、店舗を移動したくない人は正社員での就職は、よく考えた方が良いと思います。
パート勤務は多くを求められることはないので、スキルアップをしたい薬剤師は正社員での勤務を考慮した方が良いです。「決められた仕事をこなして給料をもらう」と割り切るのであれば、この薬局をはじめ大手チェーンは良い選択肢になります。
ここまで阪神調剤薬局で2年間勤務した薬剤師の方にインタビューを行ってきました。
もちろん、転職は経験やスキルによって応募者ごとに提示される条件が異なります。また、回答者の勤務は5年以上前のため、現在は制度や環境が変わっている可能性があります。
応募前には、人員体制、休暇取得の実態、転勤の範囲と頻度を確認しておくことが大切です。自分で確認しにくい情報は、薬剤師専門の転職エージェント経由で聞いてみるのも良いでしょう。

まとめ:大手チェーン薬局への転職は「会社の数字」と「現場の声」の両方で判断しよう
本記事では阪神調剤薬局で2年間勤務した元薬剤師の方に、リアルな職場環境についてインタビューをしてきました。
もちろん、働いている時期や場所、上長などにより異なることもあります。
自分自身の働くエリアの雰囲気や最新の状況について転職エージェント経由で聞くことや、実際に店舗に行ってみることも良いかもしれません。
お薬屋の金融ゼミでは、会社の公開情報と従業員のリアルな声の両方から企業を分析しています。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。
※本記事はあくまで1名の個人的な体験談であり、同社全体を評価・断定するものではありません。
回答者の勤務は5年以上前のため、現在の制度・待遇とは異なる場合があります。
