【薬剤師でもFIREは可能!】経済的自由を目指す理由と5つの実践法

薬剤師として働いている中で、「この仕事をあと30年も続けられるかな?」「患者さんにも先生にも怒られるしずっと続けられるか不安」「飽きてしまって違う職業に挑戦したい!」といったことは思いませんか?
そんな思いを持つ方に注目されているのが、FIRE(経済的自立と早期リタイア)という生き方です。
実際に薬剤師に留まらず、多くの職業の方で「FIREしたい」との声は高まっています。

確かに毎日働かなくて済むならFIREしたいけど、医師とか弁護士でないとできないんじゃないの?
確かに収入が多いほうがFIREに早く到達することは事実ですが、薬剤師も十分に高年収でFIREは可能です。
この記事では薬剤師で、ファイナンシャルプランナーでもある筆者が薬剤師がFIREする方法を解説します。
薬剤師でFIREのことを知りたい、目指している人はぜひ最後までご覧ください。
薬剤師がFIREする方法
結論からお伝えすると、薬剤師がFIREする方法は
・生活費の見直し、固定費の最適化
・インデックス投資で資産を増やす
・年収を上げる、もしくは副業で収入源を増やす
・FIREの目標を決め計画を立てる
・コツコツ継続し習慣化する
です。

結構当たり前のことを言っているけどそれでできるの?

当たり前かもしれませんが、きちんと継続することは簡単ではありません。
薬剤師がFIREする方法を順番に見ていく前に、まずはFIREについて説明いたします。
FIREとは
FIREの基本概念
FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略で、「経済的自立」と「早期リタイア」を意味する言葉です。
その名の通り、経済的に自由になって、定年より早く仕事を辞めることを選べる状態です。

決して、火🔥ではありません。私も自分のしたい仕事を仕事にするために、FIREを目指しています。
なので、FIREしたからといって好きな仕事を辞める必要はありませんし、定年まで働いてはいけないということでは全くありません。
お金の心配、仕事に心配をせずに自分のペースで人生を生きれる状態がFIREの一番のメリットです。
FIREの基本計画

じゃあどうやってお金を稼ぐの?お金は使ったらなくなってしまうし温泉みたいに湧いてくるわけではないでしょ?
もちろん家にお金を置いておいたら増えていたということはありません。
FIREを計画する上では、投資の「4%ルール」という指針がよく用いられます。
過去の米国の株式市場の値動きととインフレの経験則から生まれたルールで、年間の支出を運用している資産の4%未満に抑えれば、運用益だけで支出を賄えるという考え方です。
例えば年間160万円の運用益を出したいのであれば4000万円を運用すれば達成できるだろうということです。(※課税を除く)

160万円じゃ暮らせないし、4000万を貯めるのも大変だよ
働いて4000万を貯めなければいけないわけではありません。
毎月積み立て、運用して、運用益を合わせて4000万になればよいのです。160万円を働かずして得られるメリットは計り知れません。
ほとんどの薬剤師のボーナスよりも多いのではないでしょうか。
また、すべての生活費を不労所得で賄うことだけがFIREではなく、FIREにも種類があり働きながらするFIREの方法もあります。
ではそのFIREの種類についてみていきましょう。
FIREの種類
一概にFIREと言ったとしても色々なFIREの方法があります。
例えば、フルタイム働きたくはないけど、パートや派遣で薬剤師を少しやるくらいがちょうどいいという方もいれば、仕事をやめて地方や島に住んで、釣りや家庭菜園、アウトドアをして暮らしたいという方もいるでしょう。
そこで、有名なFIREの方法を挙げてみたいと思います。
Fat FIRE(ファットFIRE)
資産収入のみで贅沢を含めて全生活費を賄うタイプです。
豊かな暮らしをす べて資産でまかなうためには大きな資産が必要で、元から資産を多く持つ富裕層や事業で大成功した人、高年収の人でないと難しいとされています。
Lean FIRE(リーンFIRE)
資産収入のみで最小限の生活を送るタイプです。
倹約生活で支出を低く抑えることで、比較的少ない資産でも早期リタイアを目指せます。もともと物欲がなく節約や貯金が好きな方はぴったりかもしれません。
Side FIRE(サイドFIRE)
資産収入+パート等の労働収入で生活するタイプです、
週5日フルタイム勤務から週3日勤務に減らす、といったセミリタイアに近いスタイルで、必要な資産額が少なく現実的に実現しやすいのが特徴です。
バリスタファイアとも呼ばれています。国家資格を持っていてパート勤務や派遣勤務をしやすい薬剤師には最適です。
Coast FIRE(コーストFIRE)
資産収入で生活費は賄いつつも、趣味的に仕事も続けるスタイル。
社会との関わりを持ち続けたい人、そんなに稼げないかもしれないけれど自分の好きな仕事をしたい人に好まれるのFIREです。

私はコーストFIREを目指しています。薬剤師の人全員にお金の正しい知識を身につけて、今より豊かな生活を送ってもらえるような活動で仕事をしていくことが目標です。

FIREが遠い話のように見えていたけどサイドFIREであれば達成できるかも!
ではなぜ薬剤師はFIREしやすいのでしょうか?
薬剤師がFIREしやすい理由を解説します。
薬剤師がFIREに向いている理由
薬剤師がFIREに向いている理由は
・初任給が比較的高く、若いうちから投資にお金回せるため資産形成に有利
・国家資格の専門職でブランクがあっても就職がしやすい
・全国どこでも需要があるので固定費の低い地方など場所を選びやすい
・パートや派遣など雇用形態が様々で、時給も高い
からです。
薬剤師の特徴として新卒の時から他の職業に比べて高年収ということが挙げられます。
そして今の100万円と10年後の100万円だとその価値は異なります。
若くして稼げることのメリットは年収の額面以上に価値があります。詳しくはこちらをご覧ください。
また、国家資格である薬剤師免許を持っていればブランクがあっても就職先が見つけやすく、薬局やドラッグストアは全国どこでも必要な社会インフラなので場所にも困りません。
都会から離れてのんびり暮らしたい方は、土地や家賃の安い地方であると必要なお金も減る一方、薬剤師不足で給与は高めというダブルのメリットもあります。
薬剤師はパートや派遣求人も充実していることが特徴で、ファルマスタッフなどのサイトを使用すればすぐに見つかるでしょう。
つまり、薬剤師はサイドFIREやリーンFIREに向いている職種といえます。

向いているのはわかったけど実際にどうやってFIREするの?
では具体的に薬剤師がFIREを目指すための5つのステップを見ていきましょう。
薬剤師がFIREするための具体的な方法
生活費の見直しと固定費の最適化
FIREを目指す上で、まず重要なのが「自分の月々の支出」を正確に把握することです。
月20万円で暮らせる人と、月30万円かかる人では必要な資産が大きく変わります。
例えば、月20万円の生活(年間240万円)であれば必要資産は約6,000万円ですが、月30万円使う生活(年間約360万円)では約9,000万円の資産が必要になります 。
派遣やパートをしながらのサイドFIREで月15万(年間180万)あれば十分という方は、約4,500万円の資産でFIRE可能です。
月5万円の差でも、FIRE達成に必要な資産額は1,500万円も変わってきます。
まずはマネーフォワードMeなどの家計簿アプリなどを使って支出を見える化し、保険料、サブスクサービス・通信費などムダな固定費を見直しましょう。
もちろん、節約ばかりで生活の質を落としすぎては本末転倒です。
最低限の生活費と許容できる娯楽費のバランスを見極めつつ、支出を最適化してい句ことが重要です。
家計をダイエットする感覚で固定費をスリム化すれば、その分だけ投資に回せる余力が生まれます。

FIREは人生を豊かにするための方法です。節約による我慢ばかりで辛い生活を続けていたら”今”の人生を楽しめません。”今”も楽しみつつ無駄だと思うものを削って余力を作っていきましょう。
インデックス投資で資産を増やす
支出を最適化したら、次は手元に生まれた余剰資金で資産運用を始めましょう。
とりわけ忙しい薬剤師にとって、投資信託によるインデックス型の投資信託は手間がかからず最適な方法です。

インデックス型の投資信託?聞いたことあるけどなにそれ?
インデックス型の投資信託とは、市場全体の値動きに連動するよう設計された金融商品で、少額から分散投資できる点が魅力です。
インデックス型の投資信託をおすすめする理由はこちらをご覧ください。
また、投資をする際にはまずNISAを活用しましょう。NISAを使えば運用益に対する税金が非課税となり効率的に資産形成できます。
投資を始めるにあたっては、闇雲に高リターンを狙うのではなく、長期・分散・低コストを基本原則としましょう。
毎月決まった額を積み立てるつみたて投資なら、価格変動リスクを平準化しながら着実に資産形成できます。
大切なのは、一度決めた積立を途中でやめずに継続することです。
年収を上げる、副業で収入源を増やす
収入を増やすこともFIRE達成を早める大きなポイントです。
社内で一つでも上のポジションを目指す、高い給与を提示してくれる会社に転職をする、手当の出る認定薬剤師資格をとるなどの方法で給与を上げていきましょう。
また副業が認められている会社であれば専門知識を活かした、医療系ライティング、SNS発信、ブログ、電子書籍 やコンテンツ販売で収入源を増やすことも良い方法です。

私の前職の会社は副業が認められていなかったので、FIREを目指すために転職エージェントを使い転職をしました。良い会社でしたが、目標のために行動することにしました。転職エージェントに関する記事はこちらをご覧ください。
収入を毎月5万円多く得られればその分を追加で投資に回せ、複利の力でFIRE達成の資金となります。
副業はFIRE後の働き方とも相性がよく、将来FIRE後に社会とのつながりを保ちやすかったり、運用益にプラスできる収入にもなります。
FIREの目標を決め計画を立てる
FIREまでの道のりを着実に歩むには、明確な目標設定と計画が欠かせません。
まず「いつまでにいくら」をゴールとするか、FIRE達成に必要な目標資産額を定めましょう。
前述した4%ルールに基づけば、必要資産額は「年間生活費の25倍」が一つの目安となります。
もちろん仕事を辞めFIREする場合、実際には税金負担や将来の相場変動リスクもあるので、それらを見越して10~20%程度の余裕を持った目標額を設定しておくと安心です。

けどFIREに必要なお金って何千万円と多いから、きちんと計画立てられないかもしれないじゃない
どうやって計画を立てるの?
具体的な数値例については後述いたしますが、フルFIREが難しいと感じるようであれば、まずサイドFIREを目標に設定するのも一案です。
資産収入だけでなく一部労働収入も組み合わせる前提にすれば、必要な資金は大幅に減り、よ り短期間でセミリタイア状態に到達しやすくなります。
特に薬剤師はパートや派遣など働き方を調節しやすいため、資産の状況で段階的に働く日数を減らしたり、自由度を上げることも検討しやすいです。
大切なのは、自分や家族の望むライフスタイルに合った無理のない現実的な目標を掲げることです。
コツコツ継続し習慣化する
FIREへの挑戦は長期戦です。せっかく計画を立てたとしても実行できなければ達成はできません。
近道に見える魔法の方法は存在せず、地道な努力の積み重ねが結果を生みます。 だからこそ、日々の継続を苦に感じないよう習慣化してしまうことが大切です。

こういうことは苦手なのよね。欲しいものを見つけて給料入った後だと、つい買っちゃたり
なれないことの習慣化は難しいものです。ただ、3ヶ月くらい続けているとそれが自然になってきます。
毎月の貯蓄・投資も、「給料が入ったら先取りで○万円を投資に回す」というように自動化してしまいましょう。

クレジットカードの積立投資で自動積立にしてしまうのもいいですね。私も積立投資でポイントのつくカードで毎月つみたててます。おすすめのクレジットカードはこちらにまとめています。
また、株式相場が低迷して評価額が一時的に下がってしまっても、長期目線で淡々と積立を続けるという習慣も必要です。
市場には好況と不況の波があり、下落局面で投資をやめないことが大きなリターンに繋がるケースが多いです。せっかく買った投資信託を安い時に売って投資やめてをしまうのは大きな損失となります。

私は下落局面で安売りだと思って買い増していました。ずっと買い続ける予定のものが一時的に安くなっているなんて、セール品を買ってるみたいで嬉しいものです。
SNSや口コミに左右されず自身の信じることをコツコツと継続していきましょう。
では実際にFIREをできるのか試算してみましょう。
会社に勤務薬剤師が目指しやすいFIREの形はサイドFIREになりますのでそちらのケースで試算してみます。
もちろん、平均より高収入の職場だったり、副業で稼いでいる場合には、より簡単にFIREできます。
薬剤師がFIREをするための試算
薬剤師のAさん
・30歳年収500万調剤薬局勤務薬剤師
・将来は結婚をして子供をもちたい
・夫婦ともに共働き予定
・家を買うかはまだ決めていない
・将来経済的に自立したい
という方だとします。
実際に固定費を見直し、月に12万を5%の利回りで投資を行い、計画をたて継続した場合、このような試算となります。(縦軸が資産額、横軸が経過年数)

45歳時点で約3200万、55歳時点で約7000万の投資信託を持っていることになります。
つまり、サイドFIREをした場合45歳時点で年に約128万円、55歳時点で年に約280万円の不労所得を得ることができます。

けど、毎月12万の積立は厳しいです、、、
しかも子供ができたり費用がかかるかもないし
確かに楽ではありませんが、ボーナスも含めて月12万だと固定費次第では不可能ではないと思います。
また、子供ができたとして、夫婦で12万の積立をすれば良いのです。
夫婦で積立をする場合には両者のNISAで保有限度額の1,800万✖️2=3,600万まで使用でき、今回の試算の投資額が全てNISAで運用できます。

NISAで運用した場合非課税になるので、最大限複利のメリットを享受できますね。

けど、45歳時点の年に128万円だと普通に働かなくてはいけないんじゃないの?
もちろん年間128万円だけでは厳しいでしょう。
しかし、年間128万円に加えてパート勤務で週3回✖️6時間✖️時給2,300円働いたらどうでしょう?
165,600円と128万円/12ヶ月≒約27万円とフルタイムと遜色ない月収が手に入ります。
子供のそばになるべくいてあげたい、家族のサポートを第一にしてあげたい、自由な時間が欲しいという選択肢に手が届きます。
FIREを考えることで人生に様々な選択肢を生み出すことができます。
年収、支出、考え方、家族構成、将来の展望は人それぞれです。そのため、無理のない計画を立てることが必要です。FIREをしなくてもFIREの生活を意識することは人生を豊かにしてくれると思います。
まとめ:自分らしい働き方とお金の自由を両立しよう
FIREは決して一部の富裕層だけの夢物語ではありません。
工夫と計画次第で 薬剤師でも十分に実現可能なライフプランです。
本記事で紹介したように、
・生活費の見直し、固定費の最適化
・インデックス投資で資産を増やす
・年収を上げる、もしくは副業で収入源を増やす
・FIREの目標を決め計画を立てる
・コツコツ継続し習慣化する
の5つのステップを地道に踏んでいけば、着実にゴールへ近づけるでしょう。
FIREをすることで経済的な制約から解放され、嫌な仕事を我慢して続ける必要がなくなり、自分らしい働き方と豊かな人生をもたらしてくれます。
あなたの人生はあなたのものです。この記事が少しでも役に立って幸せな人生を送れることを心から願っています。
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