【薬剤師が豊かな人生を歩むために】激動の時代を生き抜く人生設計とキャリア戦略
薬剤師として働いていて、このままこの仕事を続けていて大丈夫かなと不安を感じる方も少なくないのではないでしょうか。

薬局業界は厳しくなっていると聞くし、薬剤師は年収が上がりにくいとも言われるし

仕事もマンネリ化してきていて成長できる機会も減っている気がします
私もOTC薬剤師を経験したのち、調剤薬局に異動、薬局長として既存の店舗や新規開店を担当してきましたが、このままで将来豊かになるのかを不安に思ったことがありました。
そこで今記事では現役薬剤師でもありファイナンシャルプランナーでもある私が、働いている中でやりがいを見失っている、将来漠然とした不安を持っている薬剤師へ迷わず豊かな人生を歩めるようになる方法について解説します。
この記事を読めば「薬剤師が人生を豊かに暮らす」ために必要なことと、そのための方法がわかります。
私が新卒で入社してこれからの人生について葛藤し、副業や転職、投資などをしてきた考え方やノウハウをまとめました。
今より不安のなく幸せな人生を目指す薬剤師の方はぜひ最後までお読みください。
豊かな人生とは自分らしく人生を選択できること
ではまず「豊かな人生」とはなんでしょうか?

お金がいっぱいあって生活に困らないこと?
確かにお金が十分にあることが重要ですが、働きすぎても豊かな生活とは言えません。
「豊かな人生」とは時間とお金に余裕があり、家族や友人と交流ができ、自分自身で人生の選択肢を持てることです。
たとえば、経済的な理由でやりたいことを諦めたり、嫌な職場に居続ける必要がない状態が理想です。
特に薬剤師として忙しく働く私たちにとって、この「選択の自由」を得ることこそが豊かさの本質と言えるでしょう。
そのためには、早い段階からキャリアプランとライフプランを描き、経済的な安定を図ることが重要です。

けど、どうすればいいの?
では薬剤師として豊かな生活を送るために、薬剤師の現状を把握し、経済的な安定を得るための方法を順に解説していきます。
薬剤師を取り巻く環境
現在の薬剤師を取り巻く環境として、少子高齢化と医療費の増大、薬局業界の再編と薬剤師需給バランス、薬剤師数の増加と競争激化の3点が挙げられます。
少子高齢化と社会保障費の増大
日本の少子高齢化は急速に進んでおり、薬剤師を含む医療従事者の未来に大きな影響を与えています。
2025年9月の時点で高齢者の人口は約3619万人(総人口に占める割合は約29.4%)となっており、一方で合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に生むとしたときの子どもの平均数)は2024年で1.15です。


出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/001553891.pdf)
(https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/001532292.pdf)
総務省ホームページ
(https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics146.pdf)

つまり今は10人いたら3人が65歳以上で、子供の数は減っていっているということですね。2070年には10人に4人が65歳以上になると言われています。
このように高齢化に伴い日本の医療費も年々増加していますが、生産年齢人口は減少しているため社会保障制度の見直しが急務となっているのです。

それと薬剤師と何が関係あるの?
薬剤師の多くは調剤報酬から給与を得ています。つまり社会保障費に余裕がなくなると、医療従事者の給料の原資となる報酬が減らされる可能性が高いです。
また、人員不足である医師や看護師、介護士などの報酬は需給の関係より給与を下げにくくなるため、薬剤師の報酬が下げられることが予想されます。
薬局再編と門前型薬局ビジネスの崩壊
医療費適正化の流れの中で、調剤薬局業界の再編も進みつつあります。
これまで全国の薬局数は増加を続けてきましたが、近年は競争激化や調剤報酬の引き下げ、門前立地の薬局に対する報酬の大幅な引き下げにより薬局の倒産も増えています。

コロナの影響もあり、さくら薬局のように負債額が大幅増していた薬局も珍しくありません。
調剤薬局業界は今、政府方針と市場環境の大転換期にあり「かかりつけ薬剤師・薬局」の推進によって、薬剤師は患者本位のかかわり方を求められ、門前型の大量調剤から地域包括ケアの一員へと役割を変えつつあります。

この流れに取り残された場合には、会社の衰退や淘汰にあっても不思議ではありませんね。
薬剤師数の増加と競争激化
医薬分業のニーズを満たすべく増員が図られてきた薬剤師ですが、長期的には薬剤師供給が需要を上回る見通しとなっています。
令和27年には薬剤師数が約43.2万人になる推定もあり、約2万人以上の薬剤師が余るなど、薬剤師同士の競争が激しくなる可能性が高いです。

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000772130.pdf)
雇用側は即戦力や専門性の高い人材を求めるようになり、薬剤師がより良い雇用条件で働くためには薬剤師として他者との差別化を図ることが今まで以上に重要になります。

数値で見ると結構大変なことになっているのね、、、
次に今後の薬局の形態がどのようになっていくか想定してみます。
薬局業界の未来は「地域密着」か「倉庫型オンライン」へ二極化する
あくまで筆者の私見にはなりますが、今後の薬局の業態は地域密着の薬局とAmazonのような倉庫型のオンライン特化薬局になると予想してます。
| 地域密着型薬局 | 倉庫型オンライン薬局 | |
|---|---|---|
| 主な価値 | 対人・信頼関係・在宅医療 | 効率性・自動化・低コスト |
| 利用者層 | 高齢者・慢性疾患患者 | 若年層・共働き世帯 |
| 薬剤師の役割 | 相談・服薬フォロー・地域連携 | データ管理・調剤・遠隔指導 |
| 求められるスキル | コミュニケーション・在宅医療 | ICT・マネジメント |

地域密着は前から言われているけど、倉庫?
まずは門前薬局から地域密着への流れを再確認していきましょう。
地域密着型薬局台頭の理由
多くの方がご存じのとおり厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」において2025年までに全ての薬局を「かかりつけ薬局」へすること、2035年までに薬局の立地も地域にすることを目標としていました。

出典:厚生労働省ホームページ資料(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/gaiyou_1.pdf)

2025年はすでに到来しています
これは高齢化の進行に伴い、在宅医療、居宅療養管理指導などの地域での支援ニーズが高まっていること、入院病床や社会保険料が限られていることが理由と挙げられます。
これらの理由から「地域包括ケアシステムの一翼を担い、薬に関していつでも気軽に相談できる、在宅機能を持った薬局」が生き残っていくでしょう。

これは薬学部の時から言われていることだけど、オンラインの方が気になります
では倉庫型のオンライン薬局が増える理由を説明していきます。
倉庫型オンライン薬局の台頭の理由
電子処方箋やオンライン服薬指導の普及によって医療DXは進んでおり、コロナによってその流れは加速されました。
政府として限りある社会保険料で、高齢化によって増えるであろう処方箋枚数に伴う支出を減らすためには外来の処方箋一枚あたりの単価を下げる必要があります。
その結果一枚あたりの利益の下がった処方箋を最大限の効率化で大量に正確に調剤することのできる薬局の業態が倉庫型のオンライン薬局となります。

オンラインの業態で全国から処方箋を集められれば、高額な自動化の器具(ピッキングマシーンなど)を導入したとしても、すぐに資金回収ができるでしょう。
面薬局でも処方箋枚数の多い薬局でも分包機などの機械の値段は変わりません。処方箋一枚あたりの人件費を下げることに適している形がオンライン薬局となります。

けど郵送費とかはかかるよね?その分利益は下がるんじゃないの?

そうですね。現状郵送費が薬局負担だと仮定すると利益率は下がると思います。しかし将来的には自動車の自動運転、物流としてのドローンの実用化を考慮すると、物流コストは今よりも大幅に低下すると推測できます。

なんか色々変わっていくかもしれないのね
しかし薬局業界が変わっても、国民に必要とされる限り“薬剤師の存在価値”はなくなりません。
では薬剤師の周囲の環境から薬剤師の個人の現在と将来に年収を上げる方法についてみていきましょう。
薬剤師の年齢別年収推移


出典:令和6年度賃金構造基本統計調査

今はまだ結構もらえそうなのね。
一般的には現在は高収入の部類となります。
また、年齢別の年収推移を見ると、薬剤師は他職種に比べて若年層の給与水準が高く安定していることが特徴です。
この特徴こそが薬剤師が将来を豊かにするために重要となってきます。

けど、今までの話だと収入が減る可能性があるんでしょ?収入を増やすにはどうすればいいの?
では薬剤師が収入を増やすための方法を具体的に説明していきます。
薬剤師が収入を増やすための4つの方法
現職でのキャリアアップ
現在働いている職場で昇進・昇格を目指すことは、収入アップの王道の一つです。
特に管理薬剤師やエリアマネージャーとなると役職手当が出ることが多いため収入があがりやすいでしょう。
キャリアアップとは少し異なりますが、地方勤務であると地方勤務手当が出る会社もあり、管理薬剤師手当との両方取りで年収を一気に伸ばすことも可能です。

私自身も薬局長となってから給与と賞与で50~60万円以上は年収が上がりました。
マネジメント経験は転職の時の年収提示のカードとしても有効なため、キャリアアップは積極的に目指しましょう。
資格の取得による専門性向上
薬剤師として市場価値を高め、収入アップを図る方法として専門資格の取得があります。
小児薬物療法認定薬剤師や漢方薬・生薬認定薬剤師などの資格を取得するとスキルの証明になるほか、会社によっては資格手当が出ることもあります。
資格取得によるメリットは金銭面だけではなく、専門資格を持つことで業務の幅が広がり、会社での教育に携わる部署への異動、昇進や転職時の年収交渉のカードにもなります。

私は薬剤師以外の簿記の2級やファイナンシャルプランナー、TOEICなどの資格を持っています。
これは薬剤師の中での差別化でもあり、将来的に薬剤師業界から離れることになっても利用できるスキルとして取得しました。常にプランBを考えて行動しています。
経営数値に興味がある、簿記を取ってみたいという方はこちらをご覧ください。
転職での待遇改善
今の職場で昇給が見込めない場合、転職による環境変化は収入アップの有力な選択肢になります。
同じ業務をしていても会社や勤務地によっては年収が100万円以上変わるケースも少なくありません。
新たな挑戦としてキャリアアップを目指す上でも前向きな転職は考慮されるべきです。

高年収を提示してくれる会社は大手でも、チェーンでもなく利益が安定的に出せている会社です。
大手、中小関係なく会社の経営陣の手腕や利益率によって年収は左右されます。
より良い条件を求めるのであれば、より有能な経営陣のいる会社を選ぶことも重要です。
一方で、近年は薬剤師の転職市場にも競争が出てきており高年収、高待遇の会社に転職をするには十分な情報収集と適切な対策が必要になってきてます。
転職に成功するためには転職エージェントをうまく使うことが一番の近道です。
転職エージェントの活用方法はこちらをご覧ください。

投資で資産を育てる
働いてお金を増やす以外の収入を増やす方法は、お金に働いてもらうことです。

投資?なんかお金が減りそうで怖いじゃない
投資と一口に言ってもリスクの高い投機的なものではなく、長期・分散投資による堅実な資産運用を行いましょう。
このブログでは誰にでもできて、再現性のあるインデックスファンドの長期積立投資をオススメしています。

デイトレーダーのようなものではなく、買った後に放置して値上がりを待つ方法です。
もちろん投資にはリスクも伴いますから、余裕資金で無理のない範囲から始めることが大前提です。
しかし、お金にも働いてもらう発想を持てれば、将来的に「資産収入」が第二の収入源となり、経済的自由度が増します。
最近はNISAやiDeCoなどの税制優遇のある制度も拡充されてきています。
増やした収入をうまく運用して資産を育てることも、豊かな人生につながる重要な戦略なのです。

投資をするリスクもありますが、投資をしないリスクもあります。投資をすることがインフレなどのリスクを軽減することも重要な視点です。

まとめ:お金に左右されない豊かな人生を目指そう
薬剤師業務の変革の時代を生き抜く薬剤師にとって、キャリアとお金の問題は避けて通れません。
しかし、本記事で見てきたように現状を把握し、戦略的に動くことで豊かな生活と将来への備えは十分に可能です。
豊かな人生=自分らしく人生を選択できることであり、最終的な目標は「お金に人生を縛られない」状態を作ることです。
変化が激しい時代だからこそ、“自分で考え、選び、動ける薬剤師”が最も豊かに生きられます。
幸い薬剤師は国家資格があり、平均収入も安定した職業です。
その強みを活かしつつ、さらにキャリアアップや資産形成で経済的基盤を盤石にすれば、将来の選択肢は広がるでしょう。
僭越ながら、このブログでは一人でも多くの薬剤師に、少しでも豊かな人生が送れるような情報を発信しています。
今後も皆様の役に立てるような情報を発信していきたいと思いますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
