【2026年版】薬剤師にのビジネス資格5選!簿記・FP・TOEIC・診断士・社労士の選び方
薬剤師として業務に慣れ、薬剤師以外の学びや資格に興味が出てくることも少なくありません。

将来、薬剤師以外の働き方もしてみたくて
私も薬剤師としてだけではなく、将来さまざまなことに挑戦したいと考え、様々な資格や勉強に取り組んできました。
そこで本記事では現役薬剤師であり、日商簿記2級・FP(ファイナンシャル・プランナー)3級・TOEIC L/R735点を取得している筆者が、薬剤師におすすめのビジネス資格を解説します。
私自身、複数の資格を取得し情報収集しながら資格を選びました。
現場薬剤師からのキャリアアップや薬剤師以外のキャリアを考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
※現時点で全ての資格を取得しているわけではありません。(将来的には取得予定)
結論:薬剤師×資格は簿記、FP、社会保険労務士、中小企業診断士、TOEICがオススメ
薬剤師がキャリアを広げていくためにオススメの資格は簿記、FP、社会保険労務士、中小企業診断士、TOEICとなります。
| 資格・検定 | 学べること | 薬剤師への効き方 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 簿記3級・2級 | 会社のお金 | 薬局の売上・利益・在庫・人件費が読める | 管理薬剤師、薬局長、本部志向、独立志向 |
| FP3級・2級 | 個人のお金 | 保険・税金・投資・住宅ローンを判断できる | 若手薬剤師、資産形成したい薬剤師 |
| TOEIC | 英語 | 製薬・外資・医療IT・本部職への選択肢が広がる | 転職志向、英語を使いたい薬剤師 |
| 中小企業診断士 | 経営全体 | 経営戦略・財務・マーケティングを学べる | 本部職、経営企画、独立、コンサル志向 |
| 社会保険労務士 | 労務・社会保険 | 労基法、社会保険、就業規則に強くなる | 管理職、独立志向、士業を目指す薬剤師 |

そもそも薬剤師免許だけでも十分じゃないの?
もちろん薬剤師免許は業務独占資格であり、薬剤師免許がなければ調剤はできません。(一部例外のぞく)
しかし、医療費を取り巻く環境や薬剤師数の増加を考えると、薬剤師免許を持っているだけで、今後も継続的に待遇が改善していくとは限りません。
そのために「薬剤師×〇〇」といった独自性を身につけることに適した資格をお伝えします。
もちろんそれぞれ難易度、必要な勉強時間が異なります。
以下の表は一般的に試験に合格するまでに必要な学習時間ですが、それ以外にも学習前にしっかり事前に情報収集することが重要です。
| 資格・検定 | 勉強時間の目安 | 1日2時間ペースの学習期間 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 簿記3級 | 50〜150 時間 | 約1〜2.5か月 | 易しい |
| 簿記2級 | 200〜350 時間 | 約3〜6か月 | 普通 |
| FP3級 | 80〜150 時間 | 約1.5〜2.5か月 | 易しい |
| FP2級 | 150〜300 時間 | 約2.5〜5か月 | 普通 |
| TOEIC(100点アップあたり) | 200〜300 時間 | 約3〜5か月 | 目標次第 |
| 中小企業診断士 | 約1,000 時間 | 約1〜1.5年 | 難関 |
| 社会保険労務士 | 800〜1,000 時間 | 約1〜1.5年 | 難関 |
ではそれぞれの資格についていきましょう。
簿記:薬局の数字を読めるようになる資格
薬剤師が最初に取る資格として、個人的に一番おすすめしたい資格が日商簿記です。
簿記は、会社のお金の流れを学ぶ資格です。
薬局も医療機関であると同時に、一つの事業でもあります。
しかし、薬学部を出て薬剤師として働いているだけでは、財務諸表を読めるようにはなりません。
どうすれば薬局として利益が出るのか、会社として利益が出るのかがわかるようになる資格です。

けど、簿記って1級、2級、3級とかあるけどどこまで取ればいいの?
薬剤師の場合、まずは簿記3級で十分です。
ただし、将来的に薬局長、管理薬剤師、エリアマネージャー、本部職、独立を考えるなら、簿記3級を学ぶ価値はかなり高くなります。
| 役職・目的 | 目安 |
|---|---|
| 一般薬剤師 | 興味があれば簿記3級 |
| 管理薬剤師・薬局長 | 簿記3級がおすすめ |
| エリアマネージャー・本部職 | 簿記2級まであると強い |
| 独立・開業志向 | 簿記2級まで学ぶ価値あり |

FP(ファイナンシャルプランナー):自分と家族のお金を守る資格
簿記が会社のお金を学ぶ資格なら、FPは個人のお金を学ぶ資格です。
薬剤師は比較的安定した収入がありますが、収入があることとお金に強いことは別です。
実際には保険に入りすぎていたり、NISAをよくわからないまま始めている薬剤師も少なくありません。
FPでは
・ライフプランニング
・リスクマネジメント
・金融資産運用
・タックスプランニング
・不動産
・相続・事業承継
を学びます。
特に20代~30代のキャリアの早い時期にFP3級を学ぶだけでも、お金に対する見方はかなり変わり豊かな人生設計につながるでしょう。

もちろん、FPを取ったからといって薬局で患者さんに金融商品の説明をするわけではありませんが、自分自身と家族のお金を守る力は確実に上がります。

私も「お金の基礎」を学ぶにはFP資格が適していると思います。幅広い分野を学べるので、そこから気になった場所を追求していく足掛けにもなるでしょう。
TOEIC:薬剤師のキャリアを多角化する英語の検定試験
3つ目はTOEICです。
TOEICは、簿記やFPのような国家資格ではありませんが、一番有名な資格といっても過言ではないでしょう。

けど、ほとんど外国の方が来ない薬局なのですが、、、
外国の患者さんがあまり来ない調剤薬局やドラッグストアの現場で働くうえでは、TOEICが必須になる場面は多くありません。
ただ、製薬企業に転職したい、外資系企業に興味がある、将来的に薬剤師以外のキャリアも考えているなどの場合には有用です。
特に薬剤師は、医療の専門知識を持っており、そこに英語力が加わると「医療がわかる英語人材」になります。
これは貴重です。

けど、最近はAIで翻訳とか簡単にできますよね?
AIでの翻訳は便利ですが、言語を学ぶことは文化や背景を学ぶことでもあります。AIでは翻訳できない「行間の意図」を読めることようになること一番のメリットです。
また、目標は英語を自由に使えるようになることですが、転職時のキャリアにおいてTOEIC L&Rは800点を中間目標とすることも良いでしょう。
| スコア | 目安 |
|---|---|
| 600点 | 履歴書に書きやすい入口 |
| 730点 | 転職で英語力をアピールしやすいライン |
| 800点以上 | 英語を使う職場や外資系で武器になりやすいライン |

私はTOEICを310点から735点まで伸ばしました。
まだ英語が得意と胸を張れるレベルではありませんが、それでも転職面接でTOEICのスコアを評価していただいたことがあります。
中小企業診断士:経営全体を学ぶ難関国家資格
中小企業診断士は、経営全体を学ぶ国家資格です。
薬局は中小規模の会社も多いため活躍する場も多いでしょう。
薬剤師が経営を本格的に学ぶ際の、有力な選択肢の一つでありキャリアチェンジや独立も見えてくる資格です。
中小企業診断士は、次のような薬剤師に向いています。
・エリアマネージャーより上を目指したい
・薬局経営や独立に興味がある
・薬剤師以外の職業について同じくらい収入を得たい
中小企業診断士は希少価値の高い一方で、学習時間も長くなりやすく、働きながら取るにはかなり覚悟が必要です。
そのため、一般薬剤師がいきなり中小企業診断士を目指す必要はないと思います。
まずは簿記3級、簿記2級を勉強し、経営を本気で学びたいと思ったら、中小企業診断士を検討する流れが現実的です。
社会保険労務士:人事・労務のスペシャリスト
最後は社会保険労務士です。
社会保険労務士(社労士)は、労働・社会保険・年金・労務管理に関する国家資格です。
簿記が「カネ」を扱う資格なら、社労士は「ヒト」を扱う資格となります。
社会保険労務士を取得することで薬局での保険や労災に詳しくなれる一方、社労士はかなり難関資格で合格率も低く、学習時間も長くなりやすいです。
そのため、一般薬剤師がなんとなく目指す資格ではなく以下のような薬剤師にオススメです。
・薬局を独立開業したい
・人を雇う立場になる
・大手の人事部で働きたい
・士業として副業や独立を考えたい
本気で「薬剤師と同じくらい有用な資格を取得したい」と考える方は検討してみてください。
では今まで紹介してきた内容を含め目的別、キャリアプラン別に資格を見ていきましょう。
目的別オススメ資格
資格取得するためには自身の目的にマッチした上で、勉強を継続することが重要です。
| 目的 | 進む資格 |
|---|---|
| 経営全体を学びたい | 中小企業診断士 |
| 労務・社会保険に強くなりたい | 社会保険労務士 |
| 自分のお金をさらに深めたい | FP2級 |
| 薬局の数字をもっと読めるようになりたい | 簿記2級 |
| 製薬・外資・医療ITを狙いたい | TOEIC 730点〜800点以上 |
キャリア別資格ロードマップ
現時点のキャリア、今後のキャリアプランごとにどの資格が適しているかは以下となります。
| 資格・検定 | 一般薬剤師 | 管理薬剤師・薬局長 | エリアマネ・本部職 | 独立・開業志向 |
|---|---|---|---|---|
| 簿記3級 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 簿記2級 | △ | ○ | ◎ | ◎ |
| FP3級・2級 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
| TOEIC | ○ | ○ | ◎ | ○ |
| 中小企業診断士 | ― | ― | △ | ◎ |
| 社会保険労務士 | ― | ― | △ | ◎ |
ここまでオススメ資格をあげてきました。
一番重要なことは、自分自身のキャリアプランを薬剤師としてスペシャリストを目指すのか、「薬剤師×〇〇」を目指すのか、薬剤師から離れた職業を選択するのかを明確にすることです。

キャリアプランを考えるにはWill-Can-Mustフレームワークの使用がオススメです。
Will-Can-Mustフレームワークについてはこちらをご覧ください。

まとめ:資格をとって希少価値を高め市場価値を上げよう
ここまで薬剤師のキャリアを多角化するための資格を紹介してきました。
どれも薬学部では馴染みのない内容ですが、会社で働く上、人生を豊かにする上では重要な知識です。
一方で資格ごとに勉強時間や難易度が異なるため、自分自身にマッチしているのか、やりたいことなのかをしっかり吟味してください。
新たな領域を学ぶことで、あなた自身の知見や未来が広がっていくことを応援しています。
ここまで読んでくださった読者の方々ありがとうございます。
今後も皆様の役に立てるような情報を発信していきたいと思いますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
